国内でも海外でも使える交渉のための頭の使い方

我々は仕事の殆どの時間を問題解決に費やしています。

事務作業は時間を掛ければいつか終わりますが、問題解決には明確な終わりが設定されてません。それは相手がいて、唯一無二の答えも存在しないから。
落とし所を決めるとはよく言ったもので、折り合いを見つけて終わらせるしかなく、そのためのやり取りが折衝、交渉です。

会社を代表してお金、時間(納期)、品質等と対峙する調達・購買担当者にとって交渉・折衝事項と向き合う時間は頻繁にあり、極めて重要なスキルです。

この瞬間、

「問題が発生した」

まず何から考えるか?

What >Where>why>how

重要な順番に書いてみました。一番左からスタートします。
WHAT、つまり何について考えるかが一番重要。 何が問題か、どこが問題か、それがなぜ問題になるのか、さて、打ち手を考えるとするか。こんな手順でしょうか。

良くあるのが経験、上からの号令、周りのへの忖度、時間の制約等からアクションありきで動きはじめること。

ズレた課題設定に対してズレた打ち手。本質的な問題は解決されず果たして大事な時間とお金を無駄にしてしまうことになってしまいます。

ズレた課題設定、ズレた打ち手の事例10連発:

  • コロナ患者が増えている。布マスクを配ろう。
  • 新製品の売上が上がらない。認知度が低いことが問題だ。SNSで何か配信しよう。
  • コロナで生活困窮者が増えている。全員に10万円配ろう。
  • 残業時間が増えている。人が足りないからだ。採用活動を活発にしよう。
  • 安定した生活を送りたい。大企業に入社しよう。そのために偏差値の高い大学に入ろう。
  • 海外企業と契約を纏めなければならない。急いで英語を学ばねば。
  • コロナ感染者が減ってきた。リモートワークはこれで終了だ。
  • 体重が増えてきた。ダイエットが必要だ。炭水化物ダイエットだ。
  • サプライヤーから値上げ要請が来た。こんなの受け入れられない直ぐに断ろう!
  • 主要パーツが不足して納期が遅延しそうだ。顧客にアナウンスしなければ。

結果的にそうなる対応もあるが、頭を使う手順を変えてみると予測しなかった別の打ち手が浮かんでくることがあるものだ。

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