以前欧州のオランダ(アムステルダム)に駐在してました。 結構大きな企業でした。
数千名いる社員の中でたったの数名の海外駐在員、日ごろから社内報やらで紹介されたりするので、社内では皆に名前を知られる存在です。
駐在員の仕事の多くはアテンド業務。 空港に出迎えし、ミーティングで現地企業との間に入って通訳、車で送迎、ホテルに送り届けたりのルーティンを一年中繰り返します。
20代の若造でも、現地に住んでいるので、車を運転するのもご飯を注文するのも現地人と話すこともすべて日常。 一方、日本から10時間以上もかけて、欧州出張に来た出張者にとっては、行動の一つ一つが不安なことで、空港に降り立った瞬間から乗り越えなければならないハードルが待っています。 パスポートコントロール、税関、そして、今夜からの食事、次の日の朝からのミーティング、慣れてない出張者にとっては楽しむ余裕などないかも。
空港に迎えに行くと(結構高価な)日本のお土産をもらったり、帰国後は(社内なのに)丁寧なお礼状まで。
一番のご褒美は、欧州などにめったに来ない社員(もしかしたら会社人生で一度っきり?)なんて人もいるので、帰国後に、現地でお世話した私に対して、こちらがしたことの100倍も1000倍もの高評価を頂くこともありました。 当時の日本にいる私の上役、役員、社長の耳にまで届いて、これが最終的に巡り巡って自分の耳にも入ったり。
相手先企業でのミーティングは緊張の連続だし、楽しむはずの本場のフレンチも味わうより
緊張。 この緊張から解放され無事に帰国した安心感がお褒めの言葉となったのかと。
出張者にとって、海外出張の期間、唯一頼れるのは世界で私だけっていう条件がすべての気もしますが。
国内ではあまり褒められる機会もないのですが、駐在員って普通にやってるだけ褒めてくれんだと、めちゃめちゃモチベーションが上がったものでした。